2010年5月8日土曜日

子どもからいただくもの

22年ぶりに中学で仕事をしていると、
この時代の子どもたちの感性の豊かさに驚くことがいっぱい。

高校世代になると、ある程度の形が出来上がってしまっていて、
「理科が嫌い」ということから入ってくるので、
その嫌い枠を取り除くのに時間がかかる。

特に前任の高校は、学校自体に適応できなくなった子どもたちだったので、
この枠を取り外すのが大変だった。

学ぶということに対しての間違った考え・・
詰め込んで記憶することが勉強で、
(だいたい勉めて強いるのが勉強なわけ?だから・・)
自学自習という点からかけ離れた「苦行」が学ぶということだと
思い込んでしまっている本当にまっすぐな心を持った子どもたちの存在。
(学力の高い層の本当に軽い発達障碍を抱える子どもたちは、
(社会スキルが低いために
発達障碍のようになってしまった子どもも少なくないのかもしれない。
作られた発達障碍?)
この部分の処理の仕方がうまくいかない子どもが多く存在しているような感じを受ける。
単純記憶はとても上手だが、優先順位をつけることとか、
記憶したことを統合することが上手にできず、パニックになったり、
先を読んでいくことがものすごく下手な感じだ。
そんな子どもたちはある程度の受験等は単純記憶で乗り越えることが出来るから、
本当の意味での進路を考えたときにとても大変になる。
この部分の支援が私の人生の中のもうひとつのテーマだと感じているが。)

そして、苦行の中で逃げ場がなくなり、学校に適応できなくなってしまい、
その子どもたちが学校不適応になってしまっている場合も少なくない。

そんな、現状を目の当たりにして、高校時代の子どもたちよりも、
中学時代の子どもと本当の学びを感じたいと思い、
前任の職場の常勤話をお断りし、
ほかの高校のお話を10あまりいただいたのをお断りし、
大変なのは分かっていたけど、
22年ぶりに中学に戻ってきた。

これまた楽しいのだ。

現在は植物の話をしているが、
本気で楽しく話に絡んでくる。

ジャガイモの種の話・・チューリップの種の話。
花はなんで咲くのか...というお題のなかで、
どんどん膨らむ話。
チューリップの種はうちの庭で出来ている。これをペトリ皿で発芽させよう。
その記録・・以前はデジカメで記録していたけど、
これも授業で使えるな。
子どもたちに体感させよう。

昨日の花の観察でも、
めしべやおしべをつぶしてみて、
中を観察したり、
パーツごとをきちんとスケッチしている子が現れた。
指示している訳でもなく、自発的に。

やはり子どもはすばらしい。

大変なことも多いけど、
やっぱりこの世代が本当に重要なのだと思う。

理科教育だけでなく、
人生を生きていく中で、人としてどうやっていきていくのか。
ほかの人とどうやって関わるのか。
そのことを学ぶ時。

子どもたちの関わり合いを手助けする「ピアサポート」の実践を積んでいる今の職場。
昨日は2回目で、学級枠を外した25人のグループで活動する初めての回だった。
ボランティアのお母さんについていただき、私が中心になって活動した。

これまた・・問題勃発。

放課後、個別で話をした・・・やっぱり社会スキルが育ちにくい時代なんだと痛感。

そんなこんなの毎日で、職場だけじゃなく、
地域の子どもたちにも何かをいただきながら、
いろいろなことを戻していきたい。
そう・・子どもたちは・・すばらしい。


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学級目標が決まった。
私は「和」「望」とか・・と思っていたのだけど、
子どもから出てきた「結」
これがあまりにもすばらしく。
この一文字にこの1年を託していこうと思った。

子どもは本当にすてきだ。

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